[携帯電話の無線周波ばく露にはヒトリンパ球におけるDNA二重鎖切断(DSB)への影響はない] med./bio.

Mobile phone radiofrequency exposure has no effect on DNA double strand breaks (DSB) in human lymphocytes

掲載誌: Ann Transl Med 2017; 5 (13): 272

この研究は、携帯電話無線周波RFばく露によって生じるかも知れない、ヒト抹消血単核細胞に対する遺伝毒性を、イン・ビトロで調査することを目的とした。対象集団は健康なボランティア14人であった。2回の採血後、市販の携帯電話(900 MHz、30分間の通話状態)から1cm離したプラスチック製ラックに1つ目のサンプルを置いた。2つ目のサンプルは携帯電話またはその他のRF波源から離したままにした。免疫蛍光染色キットリンパ球のγ-H2AX フォーカスを分析することで、DNAの健全性に対する携帯電話RFの影響力を評価した。その結果、γ-H2AX フォーカスのいずれの指標も、携帯電話RFばく露によって有意に影響されず、携帯電話ばく露はイン・ビトロでの遺伝的損傷有意なリスクと関連していなかった(オッズ比0.27-1.00)。著者らは、この結果は、市販の携帯電話から発せられる一般的な900 MHz RFへのヒトリンパ球の30分間のばく露は、DNAの健全性に有意なインパクトを及ぼさないことを示している、と結論付けている。

ばく露

研究助成

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