[国際非電離放射線防護委員会の歴史] basics

A History of the International Commission on Non-Ionizing Radiation Protection.

掲載誌: Health Phys 2017; 113 (4): 282-300

この論文は、国際非電離放射線防護委員会の設立とその後の25年間の歩みについての回顧録である。非電離放射線NIR)からの健康リスクについての懸念は、第二次世界大戦中に初めて導入された追尾レーダーに始まる。その後、マイクロ波放射によって生じるかも知れない生物学的影響についての米国および旧ソ連での研究が、東欧諸国では西側諸国よりも遥かに低い一般公衆および職業者のばく露限度につながった。これは主に防護の概念の違いによる。一般公衆の懸念が高まるにつれて、各国当局は家庭用電子レンジや職場での画像表示端末等からのNIRばく露制限する法律を導入し始めた。各国の放射線防護学会を代表して1966年に設立された国際放射線防護学会(IRPA)は、NIR防護問題に対処するための作業部会を1974年に、研究部会を1975年に設置し、これが1977年に国際NIR委員会(INIRC)となる。INIRCの刊行物はすぐに世界中に受け入れられるようになったことから、INIRCを独立した委員会とすることが望ましいと考えられるようになった。IRPAは1992年、ついに国際非電離放射線防護委員会ICNIRP)を設立し、NIRを電磁放射紫外線、可視光線、赤外線)、電磁波・電磁界、ならびに超低周波音および超音波と定義した。ICNIRPのガイドラインは多くの国々で法律に組み込まれ、または基準として採用されている。ICNIRPは一般公衆、メディアおよび活動家からの批判と綿密な調査にさらされてきたが、充分に受け入れられ、独立した、科学に基づいた防護の助言を発出し続けている、と著者は述べている。

ばく露