[1 - 30GHzの周波数範囲でダイポールアンテナおよびビームにばく露したヒトモデルにおける温度上昇に対する時定数] tech./dosim.

Time constants for temperature elevation in human models exposed to dipole antennas and beams in the frequency range from 1 to 30 GHz.

掲載誌: Phys Med Biol 2017; 62 (5): 1676-1699

この研究は、ダイポールアンテナ、電磁ビームおよび平面波からのばく露をシミュレートしたヒトの頭部および身体モデルにおける温度上昇の時定数を計算した。1 - 30 GHzの周波数範囲を検討した。有限差分時間領域(FDTD)法を用いて人体モデルにおける比吸収率SAR)の分布をまず計算し、次に生体熱伝達方程式を解くことで温度上昇を計算した。計算の結果、熱時定数(定常状態の温度上昇の63%に達するまでに要する時間と定義)は、放射周波数の上昇に伴って低下することが示された。4 GHz超の周波数では、計算した熱時定数はICNIRPガイドラインにおける平均化時間よりは小さいが、IEEE規格における平均化時間よりは大きい。10 GHz超の周波数では、異なる頭部モデル間に有意差が認められ、これは耳介に吸収された電力からの熱拡散に帰結された。ビームばく露に対する時定数は、ビーム直径の増加に伴い増加する。高周波では脳における熱時定数は表層組織よりも大きいが、これは表層組織吸収されたエネルギーの熱伝導により脳の温度上昇が生じるためである。熱時定数は調査した10 mmの最小直径の理想的なビームで最小化される:最少の時定数は約30秒で、放射周波数とはほとんど無関係で、このことは分析方法によって支持されている。加えて、特に短時間の強いパルスについて、この論文で定義された時定数と、ばく露限度に見られる「平均化時間」との関連について検討した。レーザーについてのガイドラインと同様に、そのようなパルスに対しては、限度値にフルエンスを制限する条項を盛り込むことが望ましい、と著者らは結論付けている。

ばく露