[シチメンチョウにおける超低周波電磁界の影響] med./bio.

Effects of extremely low frequency electromagnetic fields on turkeys

掲載誌: Poult Sci 2018; 97 (2): 634-642

この研究は、シチメンチョウ[Meleagris gallopavo]モデルを用いて、超低周波(ELF)電磁界の影響を調べた。これは、シチメンチョウの有核赤血球にはβアドレナリン受容体が含まれており、ノルエピネフリン活性化βアドレナリン受容体生理学的行動学的プロセスにおいて重要な役割を担っているためである。この研究では、1) 細胞内機序の調査、2) ばく露群と対照群での細胞内機序の経時的な比較、3) 応答の可逆的特徴の調査を目的とした。ばく露群のシチメンチョウは、1週間の馴化期間後にELF磁界(50 Hz、10 μT)にイン・ビボで3週間ばく露され、その後5週間の回復期間にはばく露されなかった。3΄5΄-環状アデノシン一リン酸cAMP)を測定することで、ノルエピネフリン活性化βアドレナリン受容体の機能を検出し、生化学酵素パラメータを定義した。その結果、ばく露群ではノルエピネフリン活性化βアドレナリン受容体の機能が時間依存的に低下したが、血清中の毒性学的パラメータには正常の範囲との差はなかった。ノルエピネフリン活性化βアドレナリン受容体の機能低下は、5週間の回復期間に恒常性複合体によって相殺された、と著者らは報告している。

ばく露