研究のタイプ: 疫学研究 (observational study)

[南インドの医科大学の医学部学生の甲状腺機能に対する携帯電話使用による電磁放射の影響] epidem.

The Effect of Electromagnetic Radiation due to Mobile Phone Use on Thyroid Function in Medical Students Studying in a Medical College in South India

掲載誌: Indian J Endocrinol Metab 2017; 21 (6): 797-802

この研究は、南インドの医科大学の学生全員から収集した情報を用いて携帯電話ユーザーにおける電磁放射へのばく露甲状腺機能不全との関連を調べた。調査対象に含めるクライテリアは、調査期間前及び期間中に携帯電話を使用していたこと、調査対象から除外するクライテリアは、甲状腺疾患甲状腺腫、甲状腺結節、甲状腺機能不全の既往症があることとした。その結果、サンプルサイズは学部生83人で、回答者の71%には課甲状腺疾患の家族暦がなく、残りの回答者のうち20.5%には一親等に、8.4%には二親等に甲状腺機能不全がいた。臨床検査では、回答者の79.5%は正常、13.6%には甲状腺腫脹が、3.6%には甲状腺機能不全の症状が、3.6%はその両方が見られた。回答者の53%は携帯電話での日常通話に平均で0.5時間、28.9%は1.5時間、10.8%は3.5時間以上を費やしていた。甲状腺疾患の家族暦のある群とない群の両方で、放射への総ばく露とTSHの増加との間に有意な相関が認められた、と著者らは報告している。

ばく露

研究助成