研究のタイプ: 疫学研究 (observational study)

[環境不耐症における物理的及び化学的トリガ要因] epidem.

Physical and chemical trigger factors in environmental intolerance

掲載誌: Int J Hyg Environ Health 2018; 221 (3): 586-592

環境不耐症(EI)を呈する人々は、ほとんどの人々には許容されている、確立された毒性学的有害閾値より低いレベルで、様々な環境発生源からのばく露に反応する。この研究は、様々なEIの自訴者及び対照における、環境中の物理的及び化学的発生源に帰結される症状罹患率を判定することを目的とした。人口集団ベースの研究「ヴェスターボッテン環境衛生研究」(n = 3406)からの横断的データを用いて、化学物質、建物、電磁界、音に対するEIの自訴者、ならびに多発性EIのグループを同定した。環境‐症状帰結スケールを用いて、40個の特定の環境ばく露及び発生源に対して症状がどの程度帰結されているかを、4種類のEIへのサブスケールで定量化した。その結果、建物関連不耐症(BRI)を除く全てのEIグループで、対照群と比較して、予想される発生源からの症状がより多く報告された。加えて、化学物質及び音への不耐症を呈する人々は、建物関連のトリガ要因からの症状を報告し、電磁過敏症の人々は化学物質のトリガ要因からの症状を報告した。(化学物質、電磁界、音に対する)3つのEIのグループは、自身のEIに意味合いを持つ発生源だけでなく、広範な発生源に症状を帰結することから、異なる発生源について尋ねることが重要である、と著者らは述べている。

ばく露