[齧歯類の体温に対する携帯電話の無線周波放射の影響:国家毒性プログラムの反射箱ばく露装置の予備的研究] med./bio.

Effect of cell phone radiofrequency radiation on body temperature in rodents: Pilot studies of the National Toxicology Program's reverberation chamber exposure system

掲載誌: Bioelectromagnetics 2018; 39 (3): 190-199

この研究は、無線周波放射(RFR)ばく露動物のサイズ及び妊娠と関連して体温に及ぼす影響を特徴付けるため、
特別なRFRばく露装置で一連の短期的な毒性試験を実施した。若齢及び加齢のB6C3F1マウス、ならびに若齢、加齢及び妊娠したHarlan Sprague-Dawleyラットを、GSMまたはCDMA携帯電話のRFR(ラットは900 MHz、マウスは1900 MHz)に、比吸収率SAR)が最大12 W/kgで約9時間/日、5日間ばく露した。その結果、全体として、若齢ラットでは加齢ラットと比較して、僅かな、さほど深刻でない体温上昇しか認められなかった。どちらの変調方式でも、≥6 W/kg ではSARに応じた皮下体温の上昇が認められた。≥10 W/kgのGSMまたはCDMAばく露は、致死的な過剰な体温上昇を生じた。12 W/kgのGSMにばく露した妊娠ラットでは、再吸収された胎児の数の有意な増加も認められた。マウスでは、12 W/kgまでのGSMまたはCDMAにばく露した場合、性別または年齢にかかわらず、散発的な体温上昇しか認められなかった。これらの結果から、RFRによる測定可能な熱作用を生じるSARが同定され、その後の毒性及び発がん性試験におけるばく露レベルが選択された、と著者らは報告している。

ばく露