研究のタイプ: 疫学研究 (observational study)

[無線周波電磁界への環境ばく露の推定値とリンパ腫のサブタイプのリスク] epidem.

Estimates of Environmental Exposure to Radiofrequency Electromagnetic Fields and Risk of Lymphoma Subtypes.

掲載誌: Radiat Res 2018; 189 (5): 541-547

この研究は、無線周波RF電磁界への環境ばく露リンパ腫のサブタイプとの関連を、イタリアのサルディーニャ島における1998-2004年の症例322人及び対照444人で構成される症例対照研究で調べた。アンケートで取得した情報には、最も長く暮らしていた3つの居住地からラジオ/TV放送局及び携帯電話基地局までの自己申告の距離が含まれた。全ての被験者の住所をジオリファレンスし、携帯電話基地局の空間座標を取得した。基地局から半径500 m以内の各々の住所について、空間モデルからの予測を用いてRF強度を推定し、半径250 m以内の最も長く暮らしていた居住地の一部について、玄関でのRF測定を実施した。無条件ロジスティック回帰で、RFばく露の尺度に関連したリンパ腫とその主なサブタイプのリスクを計算し、年齢、性別、学歴で調整した。その結果、自己申告データの分析では、ラジオ/TV放送局の近傍(50 m以内)での居住に関連したリンパ腫全体(オッズ比OR)= 2.7、95%信頼区間(CI)= 1.5-4.6)、及び主なリンパ腫のサブタイプについて、リスク上昇が認められた。携帯電話基地局に関しては、自己申告による距離またはジオコード化した距離との関連は認められなかった。RF測定値は症例と対照で変わらなかった。自己申告によるデータとジオコード化したデータの比較では、症例は対照よりも基地局からの距離を過小評価する傾向が認められた(P = 0.073)。これらの知見の解釈には、特に個々のリンパ腫のサブタイプの分析における研究の規模[が小さかった]、ならびにラジオ/TV放送局については空間座標が利用できなかった、という制約があるが、この結果は、携帯電話基地局からのRFへの環境ばく露リンパ腫のサブタイプのリスクとの間につながりがあるという仮説を支持していない、と著者らは結論付けている。

ばく露