[β-ラパコン、モルヒネ、電磁界で処理したSH-SY5Y細胞における幾つかの抗酸化遺伝子の発現] med./bio.

Expressions of some antioxidant genes in SH-SY5Y cells treated with β-lapachone, morphine and electromagnetic field

掲載誌: Mol Biol Rep 2018; 45 (3): 379-387

β-ラパコン、モルヒネ電磁界活性酸素種を産生する。この研究は、SH-SY5Y細胞[ヒト神経芽細胞腫由来の細胞]を0.50 mTの50 Hz電磁界に2つの条件(15分間オン/15分間オフ、及び30分間連続でオン)でばく露し、モルヒネ及び電磁界とβ-ラパコンとの組合せが、細胞の成長抑制及び複数の抗酸化遺伝子(NQO1, NQO2, SOD1, SOD2, CAT, GSTO1, GSTM2, GSTM3, GSTP1, MGST1, MGST3)の発現レベルに及ぼす影響を調べた。mRNAの相対レベルも計算した。その結果、NQO1のmRNAレベルは15分間オン/15分間オフ条件では低下したが、NQO2の発現レベルは上昇した。モルヒネ処理群ではNQO1とNQO2の両方の発現レベルが上昇した。モルヒネ電磁界、及びモルヒネ電磁界でと組合せた場合のβ-ラパコンのIC50値は、β-ラパコン単独処理群よりも高かった。β-ラパコン処理群のNQO1の発現レベルは、その他の処理群よりも高く、β-ラパコンがNQO1の発現誘導していることが示唆された。更に、多重線形回帰分析では、NQO1のmRNAレベルにβ-ラパコンとの正の相関電磁界との負の相関が示された。NQO1のmRNAレベルは、少なくとも部分的にはβ-ラパコンのIC50値と関連している、と著者らは結論付けている。

ばく露