研究のタイプ: 疫学研究 (observational study)

[磁気共鳴画像撮影装置の製造施設の労働者における静磁界への長期ばく露後の高血圧の発症] epidem.

Development of hypertension after long-term exposure to static magnetic fields among workers from a magnetic resonance imaging device manufacturing facility.

掲載誌: Environ Res 2018; 164: 565-573

この研究は、磁気共鳴画像撮影装置(MRI)製造環境における静磁界SMF)への長期ばく露と高血圧との関連を評価した。MRI製造施設の男性労働者の職業コホート(n = 538)において、当該施設の医学的監視体制から最初及び最後に入手可能であった血圧測定値を、モデル化したSMFへの累積ばく露と関連付けた。ばく露のモデル化は、当該施設の個人記録からの個々の職歴と、施設ごとの過去の職業‐ばく露マトリクスとのリンケージに基づく。高血圧は、収縮血圧が140 mmHg超、及び/または拡張期血圧が90 mmHg超と定義した。ロジスティック回帰モデルを用いてSMFへの累積ばく露と高血圧とを関連付け、年齢、肥満度指数BMI)、最初の血圧測定時の血圧で調整した。ばく露期間による層別分析も実施した。その結果、高いSMF累積ばく露(≥ 7.4 kT-分)と高血圧の発症に正の関連があった(オッズ比OR)= 2.32、95%信頼区間(CI)=1.27-4.25、P = 0.006)。層別分析では、10年までの期間の高いSMF累積ばく露に、より強い関連が見られた(OR = 3.96、95% CI = 1.62-9.69)が、10年以上の期間の高い累積ばく露については有意な関連は認められなかった。この知見は、高血圧の発症のリスクについては、SMFばく露強度の方がばく露期間よりも重要であることを示唆している、と著者らは結論付けている。

ばく露