研究のタイプ: リスクコミュニケーション/リスク認知の研究 (実際的研究)

[電磁界についての念のための情報はノセボ反応のトリガとなるか? 実験的リスクコミュニケーション研究] risk

Does precautionary information about electromagnetic fields trigger nocebo responses? An experimental risk communication study.

掲載誌: Environ Health 2018; 17 (1): 36

移動体通信技術からの電磁界に関しては、提示された念のための[precautionary]情報は受け手のリスク認知、即ち、電磁界は危険であるという信念を高めることが、経験的研究で示されている。この研究は、この知見を更に進めて、念のための情報が、主張されるばく露状況においてより高い症状の知覚につながるどうかを調査した。電磁界への疑似ばく露に対するノセボ反応についての既存の研究に基づき、念のための情報と人格特性との相互作用があるとの仮説を立てた。実験デザインとして、ワイヤレス・ローカルエリアネットワーク(WLAN)からの電磁界への疑似ばく露を行った。最終的な参加者は137人であった。参加者には、現行のWLANばく露限度の安全性についての基礎的な情報のみ、またはそれに加えて念のための情報(例:ワイヤレス技術を手放すことができる場合は有線接続の方が良い)が与えられた。次に、WLAN電磁界への疑似ばく露の前後に、症状及びその他の変数を評価した。その結果、仮説に反して、疑似ばく露後の認知上の症状に対する念のための情報の影響も、念のための情報と人格特性との相互作用もなかった。探索的分析では、ノセボ反応の予測因子としての事前のリスク認知、ならびに、これら2つの変数の仲立ちとしての症状の予測の役割が強調された。この結果は、念のための情報それ自体はノセボ反応を高めることにつながらないことを示している、と著者らは解釈している。また著者らは、保健当局のコミュニケーションに対するこの結果の意味合いについて論じている。

リスク認知

影響評価項目

ばく露