[携帯電話チップは携帯電話から発せられる電磁界によるEEG脳活性の上昇を低下させる] med./bio.

Mobile Phone Chips Reduce Increases in EEG Brain Activity Induced by Mobile Phone-Emitted Electromagnetic Fields

掲載誌: Front Neurosci 2018; 12: 190

この研究は、携帯電話から発せられる電磁界脳電図(EEG)脳活性に及ぼす影響を、携帯電話に実装したチップが低減するかどうかを、実験室内でボランティア30人を対象に調査した。実験条件(携帯電話チップ、プラセボチップ、チップなし)を被験者内で無作為に設定した。安静状態で2分間のばく露の前後に、自発的なEEGを記録した。ばく露中、安静状態で自発的EEGを30分間記録し、集中力検査を5分間実施した。その結果、プラセボチップ及びチップなし条件でのばく露中に、シータ、アルファ、ベータ及びガンマ帯域の活性が上昇した。携帯電話チップの実装は、EEG脳活性及び集中力検査の遂行能力に対する電磁界の影響を有意に低減した。更に、ダイポール解析では、プラセボチップ及びチップなし条件と比較して、携帯電話チップ条件で異なる活性化パターンが認められた。EEG周波数帯と高周波放射との相関分析では、プラセボチップ及びチップなし条件で、シータ、アルファ、ベータ及びガンマ帯域との有意な相関が認められた。携帯電話チップ条件では、シータ及びアルファ帯域の高周波との有意な相関が認められたが、ベータ及びガンマ帯域との相関は認められなかった、と報告している。

ばく露