[妊娠中の電磁界ばく露の悪影響を低減するための一つの選択肢としての身体活動] med./bio.

Physical Activity as an Option to Reduce Adverse Effect of EMF Exposure during Pregnancy

掲載誌: Int J Dev Neurosci 2018; 71: 10-17

この研究は、妊娠ラットのWi-Fi電磁界ばく露が、仔の空間学習及び運動機能に及ぼす影響を調べた。妊娠したWiatar Albinoラット40匹を無作為に4群(2.4 GHz電磁界ばく露群、身体活動群、ばく露+身体活動群、対照群)に割付けた。生後56日目の雄の仔ラットについて、モリス水迷路試験で空間学習を、オープンフィールド試験で運動機能をそれぞれ調べた。その結果、Wi-Fi電磁界は水迷路試験での空間学習を低下させるが、身体活動は電磁界の負の影響を低減し得ることが示された。また、オープンフィールド試験では、身体活動群及びばく露+身体活動群と比較して、ばく露群の仔に運動機能の有意な低下が認められた。これらの知見から、妊娠中の母獣の電磁界ばく露による仔の認知及び運動機能への負の影響は、身体活動の実施によって有意に改善される、と著者らは結論付けている。

ばく露