研究のタイプ: 疫学研究 (observational study)

[電磁界へのばく露と電力従業員での自殺:ネスティド・症例対照研究] epidem.

Exposure to electromagnetic fields and suicide among electric utility workers: a nested case-control study

掲載誌: Occup Environ Med 2000; 57 (4): 258-263

ネスティド・症例-対照研究で、極低周波磁界へのばく露に関する自殺死亡率コホート138, 905名の男性電力作業員で調べた。サンプルは死亡者536名と適格な対照5, 348名であった。最も普通の職種で増加するばく露と結びついた作業と、測定による磁界への累積ばく露を指標とした2通りでばく露を区分した。自殺死亡率は、ばく露した作業と磁界ばく露指標に関係して増加した。オッズ比OR)の増加は、勤続年数でみられるのは電気技師(OR 2.18;95%CI:1.25-3.80)または架線作業員(OR 1.59;95%CI 1.18-2.14)だが、発電所作業員ではORの減少が見られた(OR 0.67;95%CI 0.33-1.40)。前年、磁界ばく露について量-反応勾配が見つかり、最高ばく露区分での死亡率ORは、1.70(95%CI 1.00-2.90)であった。OR が2.12-3.62の範囲で、より強い関連性が50歳以下の男性で見られた。結論として、職業上の磁界と自殺との関連性の証拠を示しているが、さらなる調査が必要である。メラトニンとうつ病に関連して考えられているメカニズムが、実験室研究と疫学評価を行うために重要であろう。

ばく露

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