[Tg.rasH2マウスにおける中間周波磁界の発がん性] med./bio.

Carcinogenicity of intermediate frequency magnetic field in Tg.rasH2 mice.

掲載誌: Bioelectromagnetics 2019; 40 (3): 160-169

誘導加熱(IH)調理器やワイヤレス電力伝送(WPT)システム等の電子機器から漏洩する中間周波(IF)磁界へのばく露の可能性が増加しているが、ヒトのばく露に関連した健康リスクを評価する生物学的データは依然として不充分であることから、この研究は、IH調理器から生じる典型的な周波数である20 kHz磁界発がん性を、トランスジェニック遺伝子導入した]rasH2マウスモデルで調べた。25匹の雌雄のCByB6F1-Tg(HRAS)2Jicマウスを、0.20 mT、20 kHzの磁界に22時間/日、26週間ばく露または擬似ばく露した。陽性対照として、同じバッチからの10匹の雌雄のrasH2マウスに75 mg/kgのN-メチル-N-ニトロソ尿素を腹腔内注射で単回投与した。組織病理学的評価を盲検下で行い、同じ実験を独立して2回実施し、結果の再現性を確認した。その結果、組織病理学的評価では、脾臓血管肉腫や胃扁平上皮乳頭腫等の自然発生の腫瘍性病変がばく露群および擬似ばく露群で少なかった(1-3匹/群)。群間で腫瘍性病変の発生頻度に有意差は認められなかった。陽性対照群では、8-10匹のマウスが悪性リンパ腫を呈した。結果は2回の実験で一致したことから、rasH12マウスモデルでは20 kHz磁界発がん性はないことが示された、と著者らは結論付けている。

ばく露