[900 MHz電磁界にばく露したラットの脊髄に対するチモキノンの神経防護作用の調査] med./bio.

Investigation of the neuroprotective effects of thymoquinone on rat spinal cord exposed to 900 MHz electromagnetic field

掲載誌: J Chem Neuroanat 2019; 100: 101657

この研究は、12週齢のラット脊髄に対する電磁放射(60分間/日、28日間)によって影響を生じるかどうか、また、電磁界の悪影響に対してチモキノン(10 mg/kg/日)投与が脊髄組織を防護するかどうかを調べた。雄のWistar albinoラット24匹を無作為に4群(対照群電磁界ばく露群、チモキノン投与群、電磁界ばく露+チモキノン投与群)に割付けた。全てのラットの頸髄を、立体学的、生化学的及び組織学的手法で評価した。その結果、電磁界ばく露群では対照群と比較して、運動神経細胞の数が減少し(p < 0.05)、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)のレベルが上昇した(p < 0.05)。電磁界ばく露+チモキノン投与群では、運動神経細胞の数の増加と、SOD活性の低下が認められた(p < 0.05)。また、顕著な構造的変化も認められた。著者らは、電磁放射ラット脊髄組織形態学的及び生化学損傷を生じ、抗酸化物質チモキノンの投与は電磁放射による影響を緩和する、と推測している。

ばく露