[経頭蓋交流刺激による閃光知覚閾値における周波数依存性及びモンタージュベースの差異] med./bio.

頭皮への経頭蓋直流刺激（tACS）の適用は、点滅光（閃光）の人工的な視覚的知覚を生じ得ることが知られている。この閃光発生の閾値は、国際的な規格制定機関がヒトの神経機能への干渉に必要とされる磁界強度について保守的な推定値を提示し、それに応じて安全限度を制定するのに用いられている。但し、電流と閃光知覚閾値との間の正確な関係には依然として不確かさが残されている。この研究は、閃光知覚閾値に対する刺激の部位及び周波数の影響を、tACSを用いて体系的に調査した。この閾値を、頭皮刺激部位（FPz-Cz vs. Oz-Cz）及び刺激周波数（2 Hz刻みで2-30 Hz）の関数としての被験者内デザインを用いて24人の参加者から取得した。その結果、閃光知覚閾値はFPz-Czについて一貫して低く、また、tACSの部位に関わらず16 Hzの刺激で最も低かった。参加者間の閾値のばらつきは非常に小さく、これは閃光に基づいて規格を制定する場合に有意義である、と著者らは結論付けている。