[カリフォルニア電力線研究(CAPS)において磁界が小児白血病に及ぼす影響を推定する際の住居の種類の役割] tech./dosim.

The role of dwelling type when estimating the effect of magnetic fields on childhood leukemia in the California Power Line Study (CAPS)

掲載誌: Cancer Causes Control 2020; 31 (6): 559-567

この研究は、小児白血病に対する居住環境磁界ばく露の潜在的影響を推定する際の住居の種類の役割を、「カリフォルニア電力線研究(CAPS)」のデータを用いて調べた。この文脈では、住居の種類はリスク因子、リスク因子の代用指標、磁界ばく露の原因、交絡因子、影響‐措置修飾因子[effect-measure modifier]、またはそれらの組合せとなり得る。2000人を超える被験者の出生時の住居の種類についてのデータを取得した。多変数調整ロジスティック回帰を用いて、住居の種類が小児白血病リスク因子か、どの共変量および磁界ばく露が住居の種類と関連しているか、未調整の交絡がないという仮定の下では磁界白血病との関連において住居の種類は潜在的交絡因子か、あるいは影響‐措置修飾因子か、を調べた。その結果、大多数の子どもは一戸建て、または二棟建ての住居に住んでいた(70%)。住居の種類は人種/民族および社会経済状態と関連していたが、他の交絡因子について調整後の小児白血病リスクとは関連しておらず、潜在的交絡因子としての調整後は磁界白血病との関連を変化させなかった。階層化では、乗法スケールでの住居の種類毎の潜在的な影響‐措置修飾が明らかになった。CAPSのデータセットでは、住居の種類は白血病リスク因子または交絡因子として磁界白血病との関連において重要な役割を担っていないようである、と著者らは結論付けている。

ばく露