研究のタイプ: 疫学研究

[日本における誘導加熱式調理器の普及率と出生結果についての生態学的研究] epidem.

Ecological study on the penetration of induction heating cookers and birth outcomes in Japan

掲載誌: AIMS Public Health 2020; 7 (2): 336-343

この研究は、誘導加熱式(IH)調理器の普及率と出生結果との関連を、都道府県レベルの生態学的研究デザインを用いて調べた。既存の統計を用いて47都道府県についてのデータセットを構築した。相関分析では、自然胎児死亡率妊娠22週目以降の胎児死亡率、周産期死亡率、および2500 g未満の新生児の比率を出生結果として用いた。その結果、IH調理器の普及率と、妊娠22週目以降の胎児死亡率との弱い正の関連が認められた(r = 0.27、p = 0.07)が、これは統計的に有意ではなかった。また、IH調理器の普及率と、自然胎児死亡率との弱い負の関連が認められた(r = -0.27、p = 0.07)が、統計的に有意ではなかった、と著者らは報告している。IH調理器の使用の安全性の更なる証明のためには、別のデザインの疫学研究での観察結果を検討することが望ましい、と著者らは述べている。

ばく露