[900 MHz電磁界ばく露後のラット脊髄の生化学的、免疫組織化学的、および形態計測的変化に対するルテオリンの影響] med./bio.

Effect of Luteolin on Biochemical, Immunohistochemical, and Morphometrical Changes in Rat Spinal Cord following Exposure to a 900 MHz Electromagnetic Field

掲載誌: Biomed Environ Sci 2020; 33 (8): 593-602

この研究は、ラットの頚部脊髄に対する900 MHz電磁界の影響、ならびに、頚部脊髄組織損傷に対するルテリオン(LUT)の防護作用を調べた。立体的、生化学的、免疫組織化学的、および組織病理学的技法を用いて定量的データを取得した。形態計測値、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)レベル、高運動性群ボックス1(HMGB1)タンパク質分子発現、ならびに組織学的変化を調べた。その結果、運動ニューロンの総数については、ばく露群では対照群と比較して有意な減少(P < 0.05)、ばく露+LUT投与群ではばく露群と比較して有意な増加が認められた(P < 0.05)。SOD酵素活性については、ばく露群では対照群と比較して有意な上昇(P < 0.05)、ばく露+LUT投与群ではばく露群と比較して有意な低下(P < 0.05)が認められた。これらの結果は、電磁界ばく露は頚部脊髄組織に悪影響を及ぼし得ること、また、脊髄損傷に対するルテリオンの防護作用は電磁界による酸化ストレスの緩和の結果かも知れないことを示唆している、と著者らは結論付けている。

ばく露