[睡眠依存性の記憶統合に対する2.45 GHzのWi-Fiばく露の影響] med./bio.

Effects of 2.45 GHz Wi-Fi exposure on sleep-dependent memory consolidation

掲載誌: J Sleep Res 2021; 30 (4): e13224

この研究は、睡眠依存性の記憶統合に対する夜間を通じたWi-Fi(2.45 GHz)の無線周波RF電磁界へのばく露のインパクトと、それに関連する生理学的相関を調べた。若年男性30人(24.1±2.9歳)が二重盲検・無作為化擬似ばく露対照クロスオーバー研究に参加した。参加者は5夜を実験室で過ごした。1夜目は馴化/スクリーニングとした。2夜目および4夜目はベースラインとし、それぞれの翌日の夜をWi-Fiばく露(10gあたり空間平均比吸収率(psSAR)の最大値 ≦25 mW/kg、6分間平均値<6.4 mW/kg)または擬似ばく露とした。陳述記憶、情動的記憶および手続き記憶を、それぞれ単語ペア、連続手指タッピングおよび顔認識課題で測定した。更に、学習関連の脳活動パラメータ(紡錘周波数範囲での徐波のパワースペクトル)も分析した。その結果、Wi-Fiばく露による情動的記憶および手続き記憶への影響はなかったが、陳述記憶課題の改善が認められた。但し、学習後の睡眠固有のパラメータへの影響はなかった、と著者らは報告している。

ばく露