研究のタイプ: レビュー/サーベイ論文

[非電離電磁界の遺伝的影響] review

Genetic effects of non-ionizing electromagnetic fields.

掲載誌: Electromagn Biol Med 2021; 40 (2): 264-273

この論文は、無線周波RF)、超低周波(ELF)および静的な電離電磁界の遺伝的影響についての研究をレビューした。対象の研究の多くは、遺伝毒性(例:DNA損傷、染色質立体配座の変化、等)および遺伝子発現についてのものであった。レビューの結果、著者は以下のことを見出した。電磁界の遺伝的影響は、界のパラメータおよび特性(周波数、強度、波形)、細胞のタイプ、ばく露時間といった各種の要因に依存する。影響を受ける遺伝子発現のタイプ(例:細胞周期停止アポトーシスおよびストレス応答、熱ショックタンパク質に関与する遺伝子)は、電磁界が遺伝的損傷を生じるということを示す知見と整合する。多くの研究が、一般環境および労働環境で見られる強度と同等の電磁界へのばく露後の細胞および動物での影響を報告している。電磁界によって影響が生じるメカニズムは基本的に不明である。フリーラジカルが関与している可能性が高い。電磁界は遺伝的機能に対して他の因子との相乗的な相互作用も生じる。特にがん化学療法用の化合物との相互作用により、その効能の増強と副作用の低減のためのがん治療補助剤としての電磁界の利用の可能性が高まっている。電磁界ばく露後の適応応答や有糸分裂紡錘体異常といったその他のデータは、電磁界生物に遺伝的影響を生じるという主張に対する更なる支持を与えている。

ばく露