研究のタイプ: 疫学研究

[男性の携帯電話ばく露、受精能力、および精子の質:2つの妊娠前コホート研究からの結果] epidem.

Male cellular telephone exposure, fecundability, and semen quality: results from two preconception cohort studies.

掲載誌: Hum Reprod 2021; 36 (5): 1395-1404

この研究は、携帯電話へのばく露が男性の生殖能力と関連しているかどうかを、インターネットを通じて2012年から2020年までフォローしたデンマーク(n = 751)および北米(n = 2349)の2つの前向き妊娠コホート研究で調べた。ベースラインのアンケートで、男性被験者携帯電話を身体のいずれかの部位に保持する1日あたりの時間を質問した。隔月のフォローアップのアンケートで、女性のパートナーに妊娠までの期間を、最長12か月間または妊娠の報告があるまで確認した。比例確率回帰モデルを用いて、受胎率(FR)ならびに男性の携帯電話習慣(ズボンの前ポケットに携帯電話を入れる)と受胎能力との関連についての95%信頼区間(CI)を、両コホート個別で、ならびに固定影響メタ分析を用いてそれらをプールして推定した。参加者のサブセット分析で、幾つかの精子パラメータ(精子量、精子濃度および精子運動性)を調べた。その結果、携帯電話をズボンの前ポケットに入れていた参加者と、そうしなかった参加者との比較では、受胎能力との全体的な関連はほとんどなかった(FR = 0.94、95% CI = 0.083-1.05)。体格指数(BMI)が<25 kg/m^2の男性では、携帯電話を前ポケットに入れることと受胎能力との逆の関連が認められた(FR = 0.72、95% CI = 0.59-0.88)が、BMIが≥25 kg/m^2の男性では関連はほとんどなかった((FR = 1.05、95% CI = 0.90-1.22)。携帯電話を前ポケットに入れることと、精子量、精子濃度および精子運動性との一貫した関連は僅かであった。但し著者らは、この研究の限界として、ばく露系統的でない誤分類が相当あることや、職業的あるいはその他の未知のまたは十分に測定されていない要因による交絡が結果に影響を及ぼしたかもしれないことを指摘している。

ばく露