[出生前の電磁界ばく露による脊髄の組織病理学的およびエピジェネティックな変化:H3K27me3関連メカニズム] med./bio.

Histopathological and epigenetic alterations in the spinal cord due to prenatal electromagnetic field exposure: An H3K27me3-related mechanism.

掲載誌: Toxicol Ind Health 2021: 748233721996947 [in press]

この研究は、900 MHz電磁界への出生前のばく露が、神経管欠損およびその他の中枢神経系疾患に及ぼす影響を調べた。妊娠したラットを900 MHzのRFに1時間/日、妊娠13.5日目から出生までばく露し、ばく露群および対照群の母胎から生まれた6匹の仔ラットを生後32日目に安楽死させ、脊椎の上部胸部を摘出し、組織学的手順に供した。組織病理学的分析のためヘマトキシリンおよびエオシン染色を、また立体分析および運動ニューロンの定量化のためクレシルバイオレット染色を実施した。H3K25me3[がん関連の多くの遺伝子発現パターンの変化に重要な影響を及ぼすメチル化ヒストン]のレベルを免疫蛍光染色で判定した。その結果、組織病理学的分析では、ばく露群の上衣細胞の構造的変化、中央管の拡大、ならびに運動ニューロン変性および収縮が認められたが、対照群組織は正常に見えた。また、対照群の上衣細胞および脊髄運動ニューロンにH3K27me3の濃縮が認められたが、ばく露群ではその染色レベルは低かった。これらの結果は、H3K27me3シグナルの喪失がばく露群の神経幹細胞の潜在能力の低下と相関しているかもしれず、結果として脊髄解剖学的および構造的変化を生じることを示唆するものである、と著者らは結論付けている。

ばく露