研究のタイプ: レビュー/サーベイ論文

[流産に対する電磁界の影響:系統的レビューおよびメタ分析] review

Effect of electromagnetic field on abortion: A systematic review and meta-analysis

掲載誌: Open Med 2021; 16 (1): 1628-1641

この論文の著者らは、流産に対する電磁界ばく露の影響をレビューした。Web of Science、Cochrane Library、MEDLINE、PubMed、EMBASE、Scopus、Google Scholarで2021年までの文献を検索した。変量効果モデルを用いてプールしたオッズ比OR)および95%信頼区間(CI)を推定した。CochranのQ検定およびI2指標を用いて不均一性を調べた。メタ回帰法を用いて、研究間の不均一性に影響する要因を調べた。Newcastle-Ottawa指標を用いて研究の信頼度を評価した。その結果、レビュー包含対象の研究17報、被験者合計57,693人を分析した。妊娠時の平均年齢は31.06歳(95% CI = 27.32-34.80歳)であった。メタ分析から、電磁界の影響についてのプールしたOR推定値は1.27(95% CI = 1.10–1.46)であった。メタ回帰の結果から、サンプルサイズが研究間の不均一性に有意な影響を及ぼすことが示された(p = 0.030)が、母親の年齢と出版年には有意な影響はなかった(いずれもp > 0.05)。出版バイアスは認められなかった。50 Hzまたは16 mG[1.6 μT]を超える電磁界ばく露は 1.27倍の流産リスク上昇と関連しており、女性にはこの潜在的に重要な環境ハザード電磁界]を避けるよう助言することが賢明である、と著者らは結論付けている。

ばく露