[航空機搭乗員への宇宙線及び磁界ばく露] tech./dosim.

Cosmic radiation and magnetic field exposure to airline flight crews

掲載誌: Am J Ind Med 1998; 34 (6): 574-580

<目的>航空機搭乗員の死因についてはいくつかの研究がある。宇宙線についてはすでに報告があるが、磁界曝露状況については殆ど情報がない。本研究の目的は宇宙線と磁界の強さを測定することである。 <方法>磁界測定は飛行中の航空機内で行われた。操縦室では37飛行中23飛行で、客室は14飛行で測定した。Emdex Liteメーターを使用した。操縦室はB737/200型機で1998年2月に、客室はB737、B757、DC9、L1011型機内で1997年4月から5月にかけて測定した。40-1000Hzの磁界を測定した。宇宙線はアメリカFederal Aviation Administration(FAA)のコンピュータープログラムCARI3-Cを用いた。 <結果>磁界の強さはフライトの時期(段階)、機内の位置、航空機のタイプなどにより異なっていた。表1に広帯域の結果をまとめてある。図1、2、3にそれぞれの測定例を示す。操縦室の磁界強度はその90%は6-30mGの間にあった。宇宙線の測定値は表3に示す。高度、緯度、太陽周期、飛行時間などによって変わる。