[乳児MRIスキャナー内の傾斜磁界への新生児のばく露] tech./dosim.

小児MRIでは、新生児は急激に時間変化する傾斜磁界にばく露され、これは体内電界の誘導と潜在的な安全リスク（例：末梢神経刺激）につながる。この研究の著者らは、1.5 T MRIスキャナー用の小型傾斜コイルによって生じる新生児の定位［in situ］電界を評価した。ボアの小さいスキャナー内での小児の効率的な画像撮影のため、傾斜コイルを特別に設計した。新生児モデル（8週齢、質量4.3 kg）における小型のX、Y、Z軸傾斜コイルによる磁束密度および誘導電界を、スカラーポテンシャル有限差分法を用いて計算した。傾斜コイルは1 kHz正弦波波形および立ち上がり時間250 µsの台形波形で駆動した。モデルを異なるスキャン位置（I：頭部、II：胸部、III、身体中心）に置いた。その結果、どちらの波形でも、大半の組織において誘導電界が国際非電離放射線防護委員会（ICNIRP）の2010年のガイドラインの基本制限を超過することが示された。X軸およびZ軸コイルと比較して、Y軸コイルはより強い電界を誘導した、と著者らは報告している。