[経頭蓋磁気刺激の電磁界への職業ばく露の系統的な数値評価] tech./dosim.

Systematic numerical assessment of occupational exposure to electromagnetic fields of Transcranial Magnetic Stimulation

掲載誌: Med Phys 2022; 49 (5): 3416-3431

この研究は、経頭蓋磁気刺激TMS治療の実施に関する職業ばく露リスクの評価のため、治療中に生じる変動磁界へのばく露による操作者の身体組織への誘導電界を数値的に推定した。TMS治療中の操作者に仮定される実際の位置のビューを実施した。3つの異なるTMSコイル(2つは円形、1つは8の字型)をモデル化し、数値的に特徴付けた。操作者の身体に対する各コイルの異なる向きと位置を調査し、身体組織内の誘導電界を評価した。収集したデータを処理し、国際非電離放射線防護委員会ICNIRP)の2010年のガイドラインで推奨される職業ばく露に対する安全基準と比較した。その結果、この調査条件下では、TMSへのばく露治療を実施する操作者に対して幾つかの重要性を示した。TMSコイルの型式と、操作者の身体への相対位置に応じて、数値的に推定した電界強度はICNIRPのガイドラインで推奨される限度値を超過する可能性があることが示された。最悪ケースのシナリオとして、コイルが腹部に向けて配置され、ハンドルが身体に平行向けられる場合を想定した。最大刺激出力(MSO)のTMSを用いた作業では、誘導電界は最大で7.32 V/m(円形コイル)および1.34 V/m(8の字型コイル)に達した。誘導電界はTMSのMSOの百分率(%MSO)および波源と操作者との間隔によって変化した。8の字型コイルは%MSOが80%以下ではICNIRPの限度値(1.13 V/m)に適合した。他方、円形コイルは%MSOが30%でも電界強度限度値を超えた。このため、最悪ケース条件では限度値の順守のため、円形コイルの操作者はその端部から間隔を保つことが望ましい。その間隔は%MSOに依存し、100%で38 cm、80%で32 cm、50%で26.8 cm、30%で19.8 cmである。更に、操作者は一般的に手でコイルを保持するので、手に生じる誘導電界注意を払うことが望ましい。実際に、手には最大で限度値の10倍の誘導電界が生じると推定された。この結果から、操作者の身体に対するコイルの位置、向き、および間隔が、ICNIRPの限度値を超える誘導電界のレベルを決定し得ることが示された、と著者らは結論付けている。誘導電界はTMSの適用に関連する%MSOの選択によって変化することも示された。最良のばく露条件下であっても、手のばく露注意を払うことが望ましい、と著者らは述べている。

ばく露