[ラットの精巣の構造および機能に対する5.8 GHzマイクロ波の影響] med./bio.

この研究は、雄の成体ラットの精巣の構造および機能に対する5.8 GHzマイクロ波ばく露の影響を調べた。30日間のばく露後、精子濃度を判定し、異常な精子の数を定量化することで精子の質を評価した。ヘマトキシリン‐エオシン（HE）染色で精巣の形態を調べた。テストステロン、卵胞刺激ホルモン（FSH）、黄体形成ホルモン（LH）、グリア細胞株由来神経栄養因子（GDNF）、幹細胞因子（SCF）およびトランスフェリン（TRF）を酵素結合免疫吸着法（ELISA）で測定した。また、精巣のGDNFおよびSCF、ならびにアポトーシス関連タンパク質（カスパーゼ-3）のレベルをウエスタンブロッティングで判定した。その結果、擬似ばく露群と比較して、5.8 GHzマイクロ波ばく露群ではラットの精子の構造および機能への明確な影響は認められなかった、と著者らは報告している。