[電磁界はヘミパーキンソニアンラットの骨髄間葉系幹細胞の分化および機能的回復を促進する] med./bio.

EMF promote BMSCs differentiation and functional recovery in hemiparkinsonian rats

掲載誌: Neurosci Lett 2022; 784: 136765

骨髄間葉幹細胞(BMSC)は自己再生能力を有し、同時に増殖能力を維持している。この研究は、磁界(400 µT、75 Hz)にばく露し、分化およびパーキンソン病ラットモデルの黒質緻密部(SNpc)への移植に成功した多能性BMSCに焦点を当てている。BMSCを正弦波および矩形波磁界(1時間/週または7時間/日)にばく露し、ラットモデルの左側SNpcに注射した。ばく露したBMSCの形態を評価するため、クレシル バイオレット染色でニッスル小体を標識した。行動学的試験(オープンフィールド試験およびロータロッド試験)でラットの活動を評価した後、脳を摘出してSNpcブロックを作成し、クレシルバイオレット染色を実施した。細胞の形態から、正弦波ばく露群の大半の細胞のニューロンへの分化が確認された。正弦波ばく露群では、大小のニューロンが明確なシナプスと共に認められた。矩形波ばく露群ではニューロンが幾つか認められたが、分化した細胞の大半はアストロサイト(星状膠細胞)、小膠細胞(ミクログリア)、乏突起膠細胞(オリゴデンドロサイト)であった。正弦波ばく露群での運動活動の向上が認められた。低周波(75 Hz磁界はBMSCの増殖ニューロンおよび膠細胞への分化能力、ならびに運動調節能力を促進することが示された、と著者らは報告している。

ばく露