[防護デバイスを使用すると携帯電話による電磁界ストレスが逆転する:異なる境界条件を調べた二つの実験からの結果] med./bio.

Mobile phone induced EMF stress is reversed upon the use of protective devices: results from two experiments testing different boundary conditions

掲載誌: Electromagn Biol Med 2022; 41 (4): 429-438

この研究は、(a) 心拍変動(HRV)、唾液コルチゾール動脈酸化鼓膜温度に対する電磁界のインパクト、ならびに(b) 電磁界によるストレスに対抗するために開発した防護デバイスの潜在的効果、を調べた。パイロット研究で、電磁界が非常に低い安静時のベースライン測定後、高い電磁界負荷を発する15分間の携帯電話での通話中に記録を取得した。次に、3種類の防護デバイス(靴の中敷き、ペンダント、携帯電話に貼るチップ:いずれもシュンガイト[炭素含有鉱物の一種]を含む)を用いた参加者について同じ実験を繰り返した。主たる研究では、4つの実験を実施した。そのうちの2つはパイロット研究の実験セットアップの再現で、残り2つは携帯電話に貼るチップの効果のみを、開示‐非開示パラダイムで調べた。その結果、どちらの実験でも、電磁界ばく露はHRVを低下させ、唾液コルチゾールを上昇させた。防護デバイスを用いた実験では、ベースラインの測定値よりもHRVは上昇し、コルチゾールのレベルは低下した。全ての差異は大きく、特異的で、プラセボ効果のような非特異的な効果による変調はなかった、と著者らは報告している。
[訳注]この研究は当該デバイス製造者からの委託により実施された。

ばく露