[雄ラットに誘導した眠気に対するELF磁界への短時間ばく露の影響] med./bio.

Effect of Short Time Exposure of Local ELF-MFs on Sleepiness Induced in Male Rats

掲載誌: Basic Clin Neurosci 2022; 13 (4): 519-530

この研究は、雄ラット誘導した睡眠(眠気)および不安に対する局所的な超低周波(ELF)磁界のインパクトを調べた。雄ラット40匹を4群に等分し、ばく露群には200 µTの ELF磁界(0、10、18 Hz)を10分間/日、3日間印可した。シュウ酸の血清レベルおよび眠気を、最後のばく露または擬似ばく露の前後に測定した。不安、眠気、シュウ酸を、それぞれ高架十字迷路試験、オープンフィールド試験、酵素結合免疫吸着法(ELISA)で測定した。その結果、ばく露の前後でのシュウ酸レベルの比較では、10 Hz磁界がシュウ酸の血清レベルを低下させることが示された。高架十字迷路試験における開放された腕と閉鎖された腕での滞在時間のばく露前後の比較では有意差が認められた。また、オープンフィールド試験における移動の頻度、速度および距離も低下した。これらの結果は、ELF磁界への短時間ばく露は雄ラットにおけるシュウ酸の代謝を調節し、不安行動または眠気の誘導を変化させるかもしれないことを示している、と著者らは結論付けている。

ばく露