[幼若期および性成熟期のラットの海馬に対する携帯電話の電磁界ばく露の影響] med./bio.

Effects of cellular phone electromagnetic field exposure on the hippocampi of rats in childhood and adolescence

掲載誌: Neurolog Sci Neurophys 2021; 38 (2): 135-142

この研究は、幼若期および性成熟期の脳の海馬領域に対する、携帯電話からの電磁界へのばく露の影響を調べた。新生ラットを6群に割り付け、対照群(1-21日)、対照群(21-60日)、対照群(1-60日)、ばく露群(1-21日)、ばく露群(21-60日)、ばく露群(1-60日)とした。対照群は当該期間中に通常飼育、その他の処理なし、ばく露群は当該期間中にケージ内に置いた携帯電話ばく露携帯電話はサイレントモードでYouTubeビデオを毎日2時間表示、10分毎に呼び出しを8時間、それ以外の時間は待ち受けとした。脳組織切片を組織病理学的、立体学的、および免疫組織化学的方法で評価した。その結果、ばく露群(1-60日)における錐体細胞数および海馬体積の有意な減少が認められた(p < 0.05)。全てのばく露群で、正常な錐体細胞細胞質が濃く染色された損傷ニューロンが多数認められた。また、ばく露群(1-60日)では他の全ての群と比較して、カスパーゼ-3の免疫反応性の統計的に有意な上昇が認められた(p < 0.05)、と著者らは報告している。

ばく露