[10 Hz-100 MHzでの血液の誘電特性の温度依存性] med./bio.

Temperature dependence of dielectric properties of blood at 10 Hz-100 MHz

掲載誌: Front Physiol 2022; 13: 1053233

電磁界生物学的影響の研究、電磁界防護、病気の診断および治療において、血液の誘電特性の温度依存性は重要であるが、測定方法の限界のため、低周波および中間周波での血液の誘電特性の温度特性に関する不確かさが依然として残されている。この研究の著者らは、4または2電極での測定が可能な伝熱効率の高い複合インピーダンス測定箱を設計した。電界分極の影響力を克服するため、4電極での測定を10 Hz-1 MHzで実施し、分布パラメータの影響力を避けるため、2電極での測定を100 Hz-100 MHzで実施し、これらのデータを統合して10 Hz-100 MHzの誘電測定を得た。温度制御した水槽と組み合わせて、ウサギから採取した新鮮な血液の温度を17-39°Cに制御した。その結果、血液の抵抗率の実数部の温度係数は10 Hzから100 kHzで一定(-2.42%/°C)で、そこから-0.26%/°Cに徐々に低下した。虚数部の温度係数は6.31 kHzから100 MHzで正かつ二峰性で、ピークは126 kHzおよび39.8 MHzでそれぞれ5.22%/°Cおよび4.14%/°Cであった。最後に、これらの温度での誘電スペクトルを記述するための三次関数モデルを開発したところ、各分散ゾーンの抵抗率パラメータは温度に比例して低下し、各々の特性周波数は温度に比例して上昇した。このモデルは、当該範囲内のいずれの周波数および温度で誘電特性を推定することができ、誤差は最大で1.39%未満であった、と著者らは報告している。

ばく露