[マウスの空間記憶および情動性に対する5G通信からの高周波電磁界の影響] med./bio.

Effects of radiofrequency field from 5G communications on the spatial memory and emotionality in mice

掲載誌: Int J Environ Health Res 2024; 34 (1): 316-327

この研究は、成体の雄マウスの情動行動および空間記憶に対する、第5世代移動通信(5G)で用いられる周波数の一つである4.9 GHzの高周波RF電磁界の影響を調べた。オープンフィールド試験(OFT)、尾懸垂試験(TST)およびY字型迷路を用いて、それぞれ不安抑うつ行動および空間記憶能力を評価した。その結果、不安行動および空間記憶能力には変化は認められなかったが、抑うつ行動ばく露後に生じた。加えて、海馬ではなく偏桃体で、ニューロンの数が有意に減少し、パイロトーシス[訳注:炎症サイトカインの産生遊離を伴うプログラム細胞死]のレベルが明白に上昇した。これらの結果は、4.9 GHz RFばく露扁桃体におけるニューロンのパイロトーシスに関連した抑うつ行動を生じ得ることを示唆している、と著者らは結論付けている。

ばく露

関連論文