[静磁界は高架十字迷路試験においてWistarラットにアルプラゾラムで誘導した行動を阻害する] med./bio.

Static magnetic field blocked alprazolam-induced behavior of Wistar rats in the elevated plus-maze test

掲載誌: Neurosci Lett 2022; 794: 137013

向精神薬は、高架十字迷路試験(EPM)でのラット行動を変化させることが示されている。この研究は、アルプラゾラム[抗不安薬の一種]によるラットのEPMでの行動を、静磁界が変化させるかどうかを調べた。雄のWistarラット66匹(270-300 g)を、擬似ばく露+生理食塩水投与群、N極+生理食塩水投与群、S極+生理食塩水投与群、擬似ばく露+アルプラゾラム投与群、N極+アルプラゾラム投与群、S極+アルプラゾラム投与群、に割り付けた。5日間の静磁界ばく露(3200 G = 320 mT)または擬似ばく露後、生理食塩水またはアルプラゾラムを投与(1 mg/kg)し、行動を評価した。その結果、擬似ばく露+アルプラゾラム投与群、およびN極ばく露+アルプラゾラム投与群では、擬似ばく露+生理食塩水投与群と比較して、EPMでの開放された腕への進出回数および滞在時間が増加した。S極ばく露+アルプラゾラム投与群では、擬似ばく露+生理食塩水投与群と比較して、これらの指標が減少した。これらの結果は、静磁界のS極は、EPMの開放された腕でのアルプラゾラムの作用、および動物行動学的な抗不安薬様行動を阻害することを示している、と著者らは結論付けている。

ばく露