[ガスクロマトグラフィー質量分析法を用いた線維筋痛症および電磁過敏症の患者の血漿サンプルのメタボロミクス分析] med./bio.

Metabolomics analysis of plasma samples of patients with fibromyalgia and electromagnetic sensitivity using GC-MS technique

掲載誌: Sci Rep 2022; 12: 21923

線維筋痛症(FM)は、広範な慢性疼痛、無力症、および筋肉のこわばり、場合によってはうつ病、不安、および自律神経系の障害を生じる、慢性的な全身状態である。FMの発症につながる正確な原因は未だ不明である。一部の人々では、FMの症状電気および電磁デバイスの近傍で惹起されたり悪化したりすることがしばしばある。この研究は、FMかつ自己申告の電磁過敏症電磁界を原因と考える環境不耐症、IEI-EMF)の患者31人(男性1人、女性30人)と、健康被験者23人(男性2人、女性21人)の血漿代謝プロファイルを、ガスクロマトグラフィー質量分析装置および多変量統計分析を用いて比較した。その結果、代謝プロファイルからIEI-EMF患者と健康被験者を区別することができた。IEI-EMF患者は、エネルギー代謝筋肉酸化ストレス防御および慢性疼痛に関連する経路等、異なる代謝経路に関与する19個の代謝産物の変化が特徴であった、と著者らは報告している。

ばく露