研究のタイプ: レビュー/サーベイ論文

[都市化、大気汚染、水質汚染:系統的レビューを用いた筋萎縮性側索硬化症に関連する潜在的な環境リスク要因の特定] review

Urbanization, air pollution, and water pollution: Identification of potential environmental risk factors associated with amyotrophic lateral sclerosis using systematic reviews

掲載誌: Front Neurol 2023; 14: 1108383

この論文は、都市化、大気汚染、水質汚染などの周囲環境と、筋萎縮性側索硬化症(ALS)との潜在的関連についての系統レビューを実施した。PubMedおよびScopusデータベースの検索で、少なくとも一つの関心のあるばく露に関する44報の論文を包含した。都市化研究25報のうち、農村地域での生活に関する研究9報中4報、および、より高度に都市化された/人口密度の高い地域での生活に関する研究7報中3報で、ALS との正の関連が認められた。また、電磁界ばく露および/または送電線への近接度に関する5報のうち3報で、ALS との正の関連が認められた。ディーゼル排ガスおよび二酸化窒素のそれぞれについての3報の症例対照研究で、ALSの発症との正の関連が認められ、後者については1報でばく露量-反応が認められた。飲料水中のセレン含有量の高さ、およびシアノバクテリアのブルームが発生しやすい湖への近接度について、それぞれ3報でもALSとの正の関連が認められた、と著者らは報告している。

ばく露