[11.7 T または 17.2 T の超高B0磁界への慢性ばく露後のマウス内耳の行動学的および機能的評価] med./bio.

Behavioral and functional assessment of mice inner ear after chronic exposure to an ultrahigh B0 field of 11.7 T or 17.2 T

掲載誌: Magn Reson Med 2023; 90 (2): 699-707

この研究は、11.7 T でのヒトの磁気共鳴画像撮影(MRI)の安全性の観点から、マウスの内耳に対する超高静磁界(B0)への慢性ばく露の短期的および長期的影響を調べた。マウスを均等に分配した2時間のばく露セッション10回の間(合計20時間)、11.7 Tまたは 17.2 TのB0磁界に5週間にわたって慢性的にばく露した。 ばく露セッション中、マウスを麻酔し、B0に対して平行または逆平行のいずれかに配置した。ばく露前、ばく露中、およびばく露の2週間後に、マウスの行動試験(平均台、ロータロッド、水迷路試験)を実施し、短期および長期の運動調整ならびに平衡感覚を評価した。 最後のばく露から 2 週間後に、マウスの蝸牛の機能的完全性を評価するために、聴性脳幹反応(ABR)検査を実施した。その結果、11.7 Tまたは17.2 TのB0ばく露後の麻酔から覚醒後、マウスは一時的(<5 分)な回転行動を示した。行動試験では、どの時点においても、ばく露群と対照群との間に差異は認められなかった。ABR測定では、慢性B0ばく露による蝸牛有毛細胞の障害は認められなかった。B0ばく露直後にマウス前庭系の一過性の障害が観察されたものの、行動試験および ABR検査では短期的または長期的な変化は検出されなかった、と著者らは報告している。

ばく露