[ニワトリの胚発生に対する高周波電磁放射の催奇形作用:形態学および孵化率についての研究] med./bio.

Teratogenic effects of radiofrequency electromagnetic radiation on the embryonic development of chick: A study on morphology and hatchability

掲載誌: Res Vet Sci 2023; 159: 93-100

この研究は、ヒヨコの胚をモデルに、胚発生における高周波RF電磁放射奇形原性作用を調べた。受精卵をデジタル加湿孵化器で孵化させ、定期的な時間間隔で呼び出した2Gおよび4Gの携帯電話からのRFにばく露した。RFばく露量は、通話時間と1日あたりの通話回数を増やすことで変化させた(低ばく露:通話時間50分/日、高ばく露:90分/日)。使用した携帯電話は、900-1800 MHz帯域で、比吸収率SAR)はそれぞれ1.355(2G)および1.12(4G)W/kgであった。非ばく露群を対照群とした。その結果、低ばく露下での2Gおよび4Gのばく露群の孵化率はそれぞれ65%および75%、高ばく露下ではそれぞれ40%および55%であった。RFの奇形原性作用は十字くちばし、収縮していない卵黄嚢、大頭症、脚とつま先の奇形、立位と体のバランスの障害、体重、体長、くちばしの長さの変化として現れた。この結果は、RF電磁放射が有機体の発達段階に潜在的な脅威をもたらすことを示している、と著者らは結論付けている。

ばく露