研究のタイプ: レビュー/サーベイ論文

[環境中の動植物に対する人為的な高周波電磁界のインパクトについてどのような証拠があるか? 系統的地図] review

What evidence exists on the impact of anthropogenic radiofrequency electromagnetic fields on animals and plants in the environment: a systematic map

掲載誌: Environ Evid 2023; 12 (1): 9

この系統的地図は、人為的な高周波RF電磁界が環境内の植物動物に影響を及ぼすかどうかに関する、入手可能な全ての証拠をまとめた検索可能なデータベースである。この地図はまた、知識のギャップを特定し、将来の研究を推奨し、環境および放射線保護当局に情報を提供している。検索対象には、時間や地理的制限のない、英語で出版された査読済み文献および灰色文献を包含した。EMF Portal、PubMed、およびWeb of Scienceデータベースを検索し、得られた論文をタイトル、要約、全文の3段階でスクリーニングした。研究には、人為的なRF電磁界(周波数範囲100 kHz-300 GHz)へのばく露を伴う全ての動植物の集団が含まれ、ばく露なし、または低レベルのばく露と比較し、対象集団に関連するアウトカムが含まれていた。各研究について、入手可能な証拠の分布を表すために使用される重要な重要な変数に関するメタデータを抽出した。初期検索、検索更新および補足検索により24,432報の論文が得られ、うち関連する334報(動植物に関する237報、植物に関する97報)を系統的地図に包含した。研究の大部分は、自然環境における動植物の観察研究ではなく、実験室で行われた実験であった。研究の大部分は、300-3000 MHz の周波数でのばく露を調査しており、ばく露レベルはさまざまであったが、概ね低く、国際非電離放射線防護委員会ICNIRP)の制限値を下回っていた。動物研究のほとんどは昆虫と鳥を調査したもので、植物では穀物とマメ科植物が最も調査されていた。動物では生殖、発育、行動が最も調査された影響で、植物では発芽と成長が最も調査されていた。研究の大部分は質の悪い方法を採用していた。この系統的地図は、より多くの生物種、および、より多くの種類の影響に対して、RF電磁界の影響を調査し、全ての研究の質を向上させる必要があることを明確に示している、と著者らは結論付けている。

ばく露