この研究は、英国バイオバンクのデータに基づいて、地域在住の成人における日常生活での携帯電話使用と認知症の発症リスクとの関連を調べた。募集時に認知症と診断されていなかった60歳以上の参加者をこの前向きコホート研究に含めた。社会人口統計学的特徴、一般的な健康要因、メンタルヘルス、ライフスタイル要因、併存疾患、薬物使用を調整したコックス回帰モデルを用いて、携帯電話使用と認知症のリスクとの関連のハザード比(HR)および信頼区間(CI)を推定した。その結果、最終的な分析には213,181人の参加者を含めた。追跡期間の中央値12.4年の間に6,344人が認知症を発症した。携帯電話使用は認知症の発症リスクの低下と中程度の関連を示した。非ユーザーと比較して、報告された通話時間が週あたり5分間未満でHR = 0.85(95% CI = 0.79-0.91)、5-29分間で0.85(0.80-0.91)、30-59分間で0.78(0.71-0.86)、1-3時間で0.86(0.77-0.96)、3時間超で0.83(0.70-0.98)であった。加えて、家族/友人の訪問やその他のレジャー/社会的活動によって治癒された関連の割合は、それぞれ2.62%(95% CI = -0.64-6.51)および2.22%(1.12-4.12)であった。英国バイオバンクの人口集団の地域在住成人において、日常的な携帯電話使用は認知症の発症リスクの低下と有意に関連している。この関連は、社会的および精神的活動の改善が介在しているようである、と著者らは結論付けている。
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