[都市環境における5.9 GHzの車両通信から生じる高周波電磁界へのヒトのばく露のばらつきの評価] tech./dosim.

Assessment of the Variability of Human Exposure to Radiofrequency Electromagnetic Fields Arising from 5.9 GHz Vehicular Communication in Urban Environments

掲載誌: Sensors 2023; 23 (15): 6802

この研究は、5.9 GHzで動作する車車間(V2V)通信による都市部の道路利用者間の高周波RFばく露のばらつきを、子どもから成人までの年齢層にわたる人体モデルの全身比吸収率SAR)を用いて評価した。先行研究の限界を克服するために、決定論的アプローチと確率論的アプローチを組み合わせた新しいハイブリッド手順を開発し、複数の都市レイアウトにわたる評価を可能にした。SARの計算では、実際の都市条件とさまざまな伝播シナリオを考慮した。送信車両から1.5-300 mの範囲内で道路利用者の位置を変化させることで、SAR分布を決定した。その結果、SARの中央値は、米国で許可されている最大電力(44.8 dBm)で、複数の送信車両と複数の送信アンテナを用いた場合でも、約0.70 mW/kgと一貫して低かった。SAR分布の 99パーセンタイル値は体重に応じて変化し、より重いモデル(通常は成人)では減少し、送信車両とアンテナの数に応じて増加した。最も高いばく露量(73 mW/kg)は子どものモデルで認められた。SARは、100 kHz-300 GHz の範囲での全身ばく露制限値である80 mW/kg(0.08 W/kg)を一貫して下回った、と著者らは報告している。

ばく露