[非熱的電磁照射に対する大腸菌の細胞応答についての系統的レビュー] review

このレビュー論文の著者らは、文献を体系的に評価して、大腸菌に対する0-300 GHzの電磁界の生物学的影響を調べた。米国国家毒性プログラム（NTP）の健康評価解釈局（OHAT）のガイドラインを用いてバイアスのリスクを評価した。Web-of-Knowledge、PubMed、EMF-Portalのデータベースから、指数関数的に増殖している細胞を最大温度37℃（変動1℃以内）で30分間以上ばく露した文献を包含した。同定した904報のうち、25報が包含クライテリアを満たした。これらの文献は、細胞成長（11報）、形態学（3報）、遺伝子発現（11報）であった。大半の実験（85%）は超低周波（ELF）、特に60%は50 Hzに焦点を当てていた。成長率の変化はELF実験の71%、高周波（RF）実験の74%で、形態学的変化はELF実験の80%で、遺伝子発現の変化はELF実験の33%、RF実験の50%で認められた。中間周波およびRFについては研究数が限定的であったため、大腸菌の電磁界ばく露と生物学的影響との相関を確立することはできなかった、と著者らは報告している。