[漏えい同軸ケーブルによる地下鉄職員の職業的な電磁界ばく露の安全性評価] tech./dosim.

地下鉄職員は、プラットフォームにおける地下鉄無線通信システムに用いられる漏えい同軸ケーブル（LCX）の高周波（RF）電磁放射にばく露されている。この研究の著者らは、この電磁環境における地下鉄職員の安全性を効果的に評価するため、LCXとヒトモデルを数値的に設計した。体内誘導電界および比吸収率（SAR）を有限要素ソフトウェアで取得した。その結果、0.9、1.8、2.4 GHzでのヒト組織内の最大電界はそれぞれ1.7850 ^(−2)、3.9995^(−2)、8.6827^(−2) V/m、最大SAR値はそれぞれ1.3017^(−7)、1.3267^(−6)、3.6487^(−6) W/kgで、周波数と共に増加することが示された。三つの周波数でのシミュレーション結果を、国際非電離放射線防護委員会（ICNIRP）の職業ばく露の制限値と比較したところ、制限値を大幅に下回り、地下鉄プラットフォームでRF電磁界にばく露される地下鉄職員に対する健康リスクが非常に低いことが示された、と著者らは報告している。