この研究は、第5世代 (5G) 移動通信の3.5 GHz信号に非対称的に頭部をばく露したマウスの行動、認知機能、および遺伝子発現を分析した。ばく露は、脳全体の平均比吸収率 (SAR) が0.19 W/kgとなるように、6週間にわたり、週5日、毎日1時間適用した。ばく露4週間後に、開放空間での運動活動、物体の位置、および物体の認識記憶を繰り返し評価したが、運動/探索、不安レベル、または記憶プロセスに有意な影響は認められなかった。SAR値がそれぞれ0.43 W/kgと0.14 W/kgであった右脳と左脳の大脳皮質の2つの対称的な領域において、ばく露期間の終了時にmRNAプロファイリングを実施した。発現した遺伝子の1%未満において有意な変化が見られ、グルタミン酸作動性シナプスに関連する遺伝子の過剰な発現が見られた。右皮質領域は、ミトコンドリアゲノムによってコードされる応答性遺伝子の過剰な発現によって左皮質領域とは異なっていた。これらのデータは、5G-3.5 GHz信号への反復的な頭部ばく露が、記憶能力や感情状態の変化を伴わずに、軽度のトランスクリプトームの変化を引き起こす可能性があることを示している、と著者らは結論付けている。
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