[6-100 GHzにおける吸収電力密度の評価のための電磁的ユニバーサル参照皮膚モデル] tech./dosim.

Universal Electromagnetic Reference Skin Model for APD Evaluation at 6–100 GHz

掲載誌: IEEE J Microw 2025; 5 (3): 543-554

国際電気標準化会議(IEC)の第106技術委員会(TC106)は、6 GHz超で動作する次世代5G/6Gワイヤレスデバイスのユーザーばく露の適合性試験のための新しい国際規格を策定している。この取り組みの一環として、人体ファントム設計の仕様に含める参照データの定義には、ユニバーサル参照皮膚モデル(RSM)の開発が不可欠である。この研究は、人体表面近傍の組織構造が6-100 GHzの範囲における皮膚表面からの電磁界反射に及ぼす影響を体系的に調べた。従来の多層モデルを用いて、5G/6Gワイヤレスユースケースシナリオに関係する4つの身体部位(頭部、胴体、前腕部、手のひら)における典型的な人体皮膚および表面近傍の身体組織に対応する厚さの範囲について、組織厚さの関数として皮膚反射率を計算した。その結果、検討対象の周波数範囲では、身体のあらゆる部位において、表皮/真皮(ED)層が皮膚反射率に大きく寄与していることが示された。20 GHz超の周波数では手のひらの皮膚反射率が大きく変動することが示され、これは厚い角質層(SC)に関連する整合層効果によるものと説明される。ED組織と同等の複素誘電率を持つ半無限均質媒体で表される乾燥皮膚モデルは、6-100 GHzの範囲での吸収電力密度(APD)の実験的評価と数値的評価の両方に適したRSMであることが示された、と著者らは報告している。

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