研究のタイプ: サーベイ (医学/生物学の研究)

[携帯電話は有害か?] review

Are mobile phones harmful?

掲載誌: Acta Oncol 2000; 39 (8): 927-930

この総説は、携帯電話の生体影響を、熱による影響、遺伝子および発がんへの影響、がん関連調査などに分けて、その作業仮説と研究結果をレビューしている。携帯電話が通常送受信する周波数は、800-1800MHzである。主要な点は、無線周波への急性ばく露による熱的影響の研究結果は一貫しており、生体組織細胞の温度を約1℃かそれ以上上昇させる;リスク制限値はこの影響を根拠としている;実験研究により、無線周波電磁界にはがんのイニシェータ作用はなく、もし仮にがん発生に関与するとすれば、それはプロモーション作用としてか、発がん物質細胞への取り込みを増加させることによることが示唆される;これらの研究結果が、公衆のリスク認知に与える意味合いは不明である;携帯電話使用またはばく露がんの発症に関する疫学研究が入手できるが、これらの研究の大半は定量的なばく露データをほとんど用いておらず、また観察数が少ないという限界がある、などである。

影響評価項目

ばく露