[0.5-6 GHzの範囲における最適なRFばく露指標としてのSARとVARの比較、およびその組織の大きさと形状] tech./dosim.

SAR versus VAR, and the size and shape that provide the most appropriate RF exposure metric in the range of 0.5-6 GHz

掲載誌: Bioelectromagnetics 2011; 32 (4): 312-321

【背景】RF電磁界ばく露による局所的組織加熱を防護するための基本制限は、代表的には、比エネルギー吸収率SAR)で規定されている。SARは生体組織の熱拡散特性を容認した上での質量平均である。【目的】SARにおける最適の平均化質量(1、3、5、7、10g)および形状(立方体または球)を明らかにすること。またSARに代わる指標として、体積エネルギー吸収率(VAR)における平均化体積(1、3、5、7、10 cm3;立方体または球)について検討すること。【方法】SARおよびVARによる平均化手法のどちらが、RF(0.5-6 GHz)電磁界近傍界および遠方界へのばく露による組織温度上昇(ΔT)の予測指標として優れているかを比較した。計算は細密な人体モデルで行った。【結果】今回のばく露シナリオにおいては、VARの方がSARよりΔTとの相関が高かったが、どのばく露指標とΔTとの相関も統計的有意水準には達しなかった。しかし、VARは評価の簡便さにおいて実質的利点があることから、我々はSARよりVARを推奨する。立方体または球での平均は、ΔTとの相関において同等レベルであったので、評価の簡便さに基づき平均化形状を選択することを推奨する。【結論】VARにおいて平均をとる最適体積は10 cm3 、SARにおいての最適質量は10 gである。VARまたはSARとΔTとの相関は6 GHzにおいてなくなり、6 GHzでは入射電力密度が最も良いばく露指標であるだろう。

ばく露

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