[新型の磁気刺激装置は健康なボランティアに実験的に与えた痛みの耐性を高める‐二重ブラインド、擬似ばく露対照を用いたクロスオーバー試験による研究] med./bio.

A novel magnetic stimulator increases experimental pain tolerance in healthy volunteers - a double-blind sham-controlled crossover study

掲載誌: PLoS One 2013; 8 (4): e61926

この研究は、弱いパルス磁界PEMF)を用いて開発された磁気刺激装置(商品名complex neural pulse)に改良を加え、その治療効果を検証した。この装置は、頭蓋上に19個の電磁石放射状に取り付けるもので、電磁石強磁性リードを接点とするリードスイッチコイルに収めた長さ25mm幅9mmのリードリレーからなる。このCNPの改良として、通常の脳波測定用キャップに電磁石を取り付けて実用的にし、さらに頭蓋骨での磁界パルスのピーク値を1.45mTに増幅した。このPEMF刺激による熱痛閾値の変化を20人の被験者で調べた。各被験者はPEMF刺激(30分間の頭部ばく露)実験と擬似ばく露実験を1週間の間隔を置いて二重ブラインドで行い、その順は被験者全体でカウンターバランスさせた。被験者の半数は高レベル(1.1mT)、残りの半数は低レベル(0.4mT)のばく露とした。影響評価項目は、定量的感覚試験による熱痛閾値(HPT)を主とし、温感検出閾値認知感情、運動のタスク成績を副次的とした。その結果、PEMF刺激によりHPTは有意に上昇した;副次的な項目は変化しなかったが、認知タスクの成績にレベル低下の傾向が見られた、と報告している。

ばく露

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